2019年2月下旬、進修館2階ロビーにたくさんのつるし飾りが飾られました。
つるし飾りといえば伊豆稲取地方が有名ですが、手芸愛好家なら一度は作ってみたいと思うのがこのつるし飾りです。お花、動物、野菜、衣服、遊び道具などの細工物一つ一つに「衣食住に困らないように」との願いを込めて女の子の節句に飾られてきました。
こちらのつるし飾りは春日部の愛好家グループの作品です。年々展示数を増やしてくださっているそうで、圧巻の迫力と華やかさです。
つるし飾りの向かい側には七段飾りの雛人形が飾られました。
これらは2019年3月2日(土)に行われる〝みやしろおひな祭り″のために実行委員の皆さんが飾り付けたものです。
赤い毛氈(もうせん)に飾られた雛人形は何とも美しいですね。
飾るスペースや収納を考えて、最近はお雛様を購入するときに親王飾りを選ぶご家庭が多くなってきたそうです。
「七段飾りを見たことがないお子さんも多いので、この機会にぜひ見て欲しいです。」
そう語るのは実行委員の小川さん。多くのみなさんに日本文化に触れてもらいたいと、おひな祭りイベントでは着付け体験やお茶席体験の他、子どもが遊べるコーナーでは貝合わせや和とじ体験も準備しています。
「美しい日本の伝統文化に触れて頂けるよう、いろいろな方のお力をお借りしています。」
アメリカンフラワーの作品を作り続けている小川さんは、おひな祭りイベント当日に着物で来場されたお客様へのプレゼント、小花クリップ100個をお一人で準備されたそうです。大変じゃないですか?との質問には
「暇を見て少しづつ楽しんで作っています!」と素敵な笑顔でお答えくださいました。
みやしろおひな祭りは市民の手作りイベントです。公的な補助金は一切なく、会場費もその他の運営費も協賛金でまかなっています。準備期間はほぼ1年間。今回のイベントは、昨年3月の進修館まつりでのフリーマーケット出店で資金集めをすることから始まりました。交流と活動宣伝のために、8月の町民まつりでもワークショップを開催。その他にも子育て支援センターでのお雛様作りやイベントに参加する講師の先生方によるワークショップを3講座連続開催しました。
そして驚かされるのがその広報力です。宮代町内にとどまらず、近隣の市町の公的機関や公民館、ちょっとしたお店でもこのポスターとチラシを見かけます。
「手作りの好きな方たちのネットワークなんです。」
と語るのは、実行委員長の押田さん。ご自身は押し花の作品作りをしています。またPOPを書くのが得意なので、協賛してくださった皆さんへの感謝の気持ちを込めて会場に飾るPOPを作りました。
「おかげ様で今年で4回目の開催となります。今年は商店会のご協力を頂き、それぞれのお店にお雛様や作品を展示していただいて、それを巡るツアーを市民ガイドクラブさんが企画してくださいました。おひな祭りを通して街全体が盛り上がっていくといいなと思います。」
また、今年は宮代町役場1階にお雛様を展示できることになり、その飾りつけを宮代町女性職員活躍推進プロジェクトチームの皆さんが手伝ってくださったそうです。
「このみやしろおひな祭りは市民の手作りイベントです。こつこつ続けて今年は大きなイベントになりましたが、私たちが大きくしたのではありません。色々な人が繋がって大きくなっていた というのが実感です。このイベントに参加してくださった方たちが、それぞれの交流の中で新しいアイディアが出て来たりとおもしろい広がりを見せています。そんなきっかけの場として、この活動を続けて行きたいと思います」
みやしろおひな祭りは企画や運営に関わる実行委員の他にも、イベント開催の時期にお手伝いをしてくださる方を募集しているそうです。
「ご都合のつく時間帯でお手伝いいただけると大変ありがたいです!」男性でも女性でも興味のある方は押田さんにお声かけくださいとのことです。
手づくりの楽しさをを知る多くの人たちのパワーが結集したみやしろおひな祭り。そこに込められた想いを進修館で、また街のあちこちで感じられるイベントです。暖かい日には、パンフレットを片手に町を巡ってみてはいかがでしょう。(2019年2月5日~3月3日まで展示)
そしてイベント当日は進修館に和装の方が集まります。華やかな会場で一足早い春をお楽しみください。皆様のお越しをお待ちしております。
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