「みやしろ初めてツアー」では笠原小学校をご紹介していますが、他の小学校も知りたいと言う声にお応えして、町内4つの小学校をご紹介した記事です。
※この記事は「みやしろで暮らそっ」のバックナンバーから反響の大きかったものをリライトしたものです。
(2014年6月特集より)
宮代町には4つの小学校があります。それぞれの学校が持つ歴史と特長を知っていただけると、また違った宮代町の魅力を感じていただけると思います。
小中一貫教育「須賀小学校」(すかしょうがっこう)
須賀小学校は町の一番北側に位置する小学校で、百間小学校と並んで明治6年に創立した歴史ある小学校。須賀小は須賀中学校とお隣同士なので、小中9年間の一貫教育に取り組んでいます。
校内に入ると、校舎が4つ! 昭和37年に鉄筋の校舎が建てられ、その後、どんどん増築されて今の4つの校舎になったそうです。
体育館は、歩道橋を渡った向こう側に。中学生は小学校の校舎の前を通って体育館に行くので、自然と小学生との交流も生まれます。また、職員室の前も通るので、卒業後も先生に声をかけたりかけてもらったり…なんだかいいですね。
学校行事でも中学生が小学校を訪れて、合唱部の歌を聴かせてくれたり読み聞かせをしてくれたりと、交流が盛んなのだそうです。中学校と小学校の校長先生が入れ替わって講話をするなど、ユニークな行事もあるそうですよ。
そして、須賀小のシンボルといえば、校庭のど真ん中に立っている“かえでの木”。明治44年度の卒業生が開校記念に植えたといわれています。このかえでの木の下で夏の暑い日は涼んだりするんですって。
もう一つは校舎内にある“どんぐりピアノ”というとても古いピアノ。このピアノは昭和25年、戦後間もない時代にピアノを買うために全校児童みんなで力を合わせ、どんぐりを拾ったりひまわりの種を売ったりして購入したことから“どんぐりピアノ”と名付けられたそうです。
積極的な縦割りのグループ活動「百間小学校」(もんましょうがっこう)
百間小学校は、最初にご紹介した須賀小学校と同じ明治6年に創立した歴史ある小学校です。しかも、百間小と須賀小は開校が一日違いなんです。厳密にいうと百間小が5月15日で、須賀小が5月16日なので百間小は町内で一番古い小学校という訳です。
百間小にうかがって、まず一番初めに案内されたのが下駄箱。靴が同じ方向にそろえて入れてあったり、傘もきちんと閉じて立てられていたり、下駄箱のまわりもキレイで気持ちがいい玄関。校舎の中も清掃が行き届き、床もとってもきれいなのが印象的でした。
百間小は「かしの木グループ活動」異年齢集団活動を実施。全校児童が清掃当番や朝の遊び、遠足等を他の学年と一緒に活動しています。異年齢の関わりを通して豊かな人間関係作りをしてほしいという目的があるそうです。
また、百間小の校庭は第一と第二の2つの校庭があります。第一校庭は主に低学年が使用しています。ここには大正時代に寄贈された滑り台があります。小学校の滑り台にしては高さがあって、ご覧のとおりなかなかのスリル感。でも不思議と怪我をする児童はいないそうです。校長先生は、ちょっと高いから用心しているんじゃないかなっておっしゃっていました。第二校庭は主に高学年が使用し、野球とサッカーが同時にできる広さがあります。
最後に案内されたのは田んぼと畑。今年も「新しい村」の協力で田植えが行われたそうです。また、畑にはジャガイモが植えられていていました。ジャガイモの前にキャベツがいくつか植えられていましたが、これはモンシロチョウ用のキャベツだそうです。虫たちのごはんまで用意しているなんて微笑ましいですね。
校舎とイチョウとあいさつ日本一「東小学校」(ひがししょうがっこう)
東小学校は、東武動物公園駅に近い住宅地の中にある小学校です。校長先生に東小の特長は?とお伺いしたら“木造校舎”と“イチョウ”と“あいさつ日本一”とおっしゃいました。
木造校舎は職員室や特別室などに使用されているそうです。古いからといって決して暗くはありません。児童がしっかり清掃しているので、壁も床もまぶしいくらいピッカピカ。以前、床のワックスがけを週一回行っていたそうですが、あまりにもすべり過ぎて危ないので月に一回となったそうです。校舎の中は昭和時代にタイムスリップしたみたいで、まるで映画セットの中にいるようでした。
校庭にはたくさんのイチョウの木。玄関の前のイチョウの木の下には、休み時間や放課後に児童が集まって遊んだり勉強したり…たくさんの思い出を作る大事な場所になっているそうです。
学校の中を案内していただいている最中にも、児童が元気よく挨拶をしてくれます。歩きながらの挨拶ではなく、きちんと立ち止まって挨拶をしてくれました。東小の児童は「目を見てあいさつをする」「声をかけられたら明るい声で返事をする」「きちんとした言葉遣いであいさつをする」という目標を自ら立てて、実行しているんですって。
校長先生や先生方と児童が仲の良いことにも驚かされます。校長先生が廊下を歩いていると児童が次から次に話しかけ、会話が弾んでいました。
こんなすてきな木造校舎とイチョウの木の下で、シッカリ挨拶する児童と先生方。こんな環境で勉強できるなんで羨ましい!
まるで竜宮城「笠原小学校」(かさはらしょうがっこう)
笠原小学校は東武動物公園東口ゲートに行ったことがある方は知っているはず。笠原小は竜宮城のような建物が特徴的な学校で、進修館とならんで宮代町の有名な建物です。建築関係の方もたくさん見学にいらっしゃいます。
笠原小の児童たちは、はだしで学校生活を送ります。「寒いんじゃないか」「危険じゃないか」と思ってしまいますが、みんなとっても元気。なんと卒業式でも裸足だそうです。靴入れの近くには足洗い場も。
笠原小では餅米を稲から育てて自分たちでお餅をついたりするなど、地域性を活かした他にはない行事が色々あります。6年生は稲刈りをした藁で草鞋(わらじ)を編んで、修学旅行で箱根の関所を歩くそうですよ。
ビックリしたのが笠原小の校庭には遊具がひとつもないこと。でも、校舎のあらゆるところに楽しい仕掛けがあるのであきないんですって。例えば廊下側にある、ちょっと飛び出たボックス席でおしゃべりをしたり。校舎の柱に書いてある都道府県や詩を読んでいくうちに「たってなさい」なんて文字を発見したり。
校舎が広いのでよくかくれんぼをするそうですが、広すぎて見つからないなんてこともしばしばあるみたい。たくさんの木々や緑のある環境で虫もたくさんいるので、児童は毎日虫かごを持って登校してくるそうですよ。
町内の4つの小学校をご紹介しましたがいかがでしたか?宮代町にお引越しを考えてる皆さんの参考になれば嬉しいです。どの地域に住んでも素敵な小学校がありますよ。
日々の子どもたちの様子や教育内容は各校のHPをご覧ください。