大きな国道からそれているこの町には
チェーン店というものがあまりないそうだ
そのかわりに
個人営業の個性的な店が
頑張っている印象がある
オープンしたてのカフェを見つけた
緑の中に佇む 隠れ家のような建物
少し緊張しながら ドアを開けた
小ざっぱりした店内
高い天井を見上げると
慌ただしい日常から ふと切り離されて
深くゆっくりと呼吸をした
店主の女性がにこやかに迎えてくれた
この町出身の地元の人だ
話していると共通の知り合いがいることがわかって
なんだかほっとした
のんびりした時間を過ごして
帰り際に 近々開催されるという
町のイベントを紹介してもらった
店主も出店するという
ここは 新しい村
買い物もできるし 広い原っぱで遊べる
家族でよく行く場所だ
イベントではその歴史についての話を聞いた
江戸中期に行われた新田開発
自然の沼地の泥を掘り上げて作る水田は
掘り上げ田(ホッツケ)と呼ばれ
陸地と水路が交互になった形で
上空から見ると櫛(くし)のような形状をしているらしい
戦後次第に姿を消したホッツケが
ここに復元され
豊かな実りと命を育んでいる
店主を見つけて 声をかけた
知り合いが増えていくのは
嬉しいことだ
買い物をしたり 田んぼで遊んだり
家族で楽しい一日を過ごした
「昔は船に乗って田植えしたもんだよ」
通りかかったおばあちゃんがそう教えてくれた
人と出逢い
豊かな自然の中で
自分たちも ゆっくり
ここの人間になっていく
そんなふうに感じた日だった
今回撮影にご協力いただいた根本さんファミリー。宮代町に移住して2年目。 ご主人は都内の会社にお勤め。奥様の実家へのアクセスが良く、ハザードマップを調べて災害が少なそうだと宮代町への移住を決めたそうです。 お休みの日はご主人の実家がある鹿島まで鹿島アントラーズの試合の応援によく行くとのこと。 ※今回の記事は、移住された方々からのインタビューを取りまとめ、編集したものです。(よん) |
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